生理中は腹痛、むくみ、疲れ、気分の落ち込みなど、体と心のバランスが崩れやすくなります。これらの不調はホルモンバランスの変化によるもので、食事を工夫することで改善が期待できます。
今回は、生理中におすすめの食べ物を症状別に詳しく紹介します。生理の症状には個人差があるため、自分の体調に合ったものを選び、無理せず過ごしてくださいね。
生理痛を和らげる食べ物
生理痛は、子宮を収縮させる「プロスタグランジン」という物質が増えることで起こります。血行を促進し、筋肉をリラックスさせる栄養素を含む食材を摂ることで、痛みを和らげる効果が期待できます。
- 生姜:体を温める効果があり、血行を促進して生理痛を緩和します。生姜湯や生姜入りのスープがおすすめ。
- 青魚(サバ、イワシ、サンマ):オメガ3脂肪酸が豊富で、炎症を抑え、子宮の過剰な収縮を和らげる効果があります。
- かぼちゃ:ビタミンEが血流を改善し、筋肉の緊張をほぐす効果があります。スープや煮物で温かくして食べると良いでしょう。
- ほうれん草:マグネシウムが筋肉をリラックスさせる効果を持ち、痛みを軽減します。おひたしやスープにすると食べやすいです。
- アーモンド:ビタミンEとマグネシウムを含み、血行を促進して生理痛を和らげます。無塩のものをおやつに取り入れると効果的。
ポイント:体を温めることが大切です。冷たい飲食物を避け、温かいスープやハーブティーを取り入れましょう。
むくみを解消する食べ物
生理前から生理中にかけて、ホルモンの影響で体に水分を溜め込みやすくなります。カリウムを多く含む食材を摂ることで、余分な水分を排出し、むくみを軽減できます。
- バナナ:カリウムが豊富で、体内のナトリウムバランスを整えてむくみを改善します。間食にもぴったり。
- きゅうり:水分が多く、カリウムも含まれているため、余分な水分を排出してくれます。サラダや浅漬けにして手軽に取り入れましょう。
- アボカド:カリウムだけでなくビタミンEも豊富で、血行促進とむくみの改善に役立ちます。
- 豆類(大豆、ひよこ豆、レンズ豆):カリウムと食物繊維を含み、むくみ解消だけでなく腸内環境の改善にも効果的です。
- スイカ:水分とカリウムが豊富で、体内の余分な水分を排出する働きがあります。デザート感覚で楽しめます。
ポイント:塩分の多い加工食品やスナック菓子は、むくみを悪化させる原因になるので控えめにしましょう。
貧血や疲れを防ぐ食べ物
生理中は経血とともに鉄分が失われやすく、貧血や疲労感が出やすくなります。鉄分をしっかり補給し、エネルギー代謝を助ける食材を摂取することが大切です。
- レバー:鉄分が豊富で、体内への吸収率も高い優れた食材。苦手な場合はレバーペーストにすると食べやすくなります。
- ひじき:鉄分と食物繊維が豊富で、貧血予防と便秘改善に役立ちます。サラダや煮物に加えるのがおすすめ。
- 赤身の肉(牛肉、豚肉):ヘム鉄が豊富で、体に吸収されやすい形の鉄分を含んでいます。焼き肉や煮込み料理にして食べると効果的。
- ほうれん草:鉄分とビタミンCを含み、鉄の吸収をサポートします。スープや炒め物で温かくして食べるのが良いでしょう。
- 納豆:植物性の鉄分とたんぱく質を含み、腸内環境も整える優秀な食材。朝食や夕食に手軽に取り入れられます。
ポイント:鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。ほうれん草やブロッコリー、キウイなどと組み合わせると効果的です。
気分の落ち込みを和らげる食べ物
生理中はホルモンバランスの変化により、イライラや落ち込みを感じることがあります。幸せホルモン「セロトニン」の材料となる栄養素を摂ることで、心を安定させる効果が期待できます。
- バナナ:トリプトファンというアミノ酸を含み、セロトニンの生成をサポートします。甘みもあり、気分転換にも最適。
- ナッツ(アーモンド、くるみ、カシューナッツ):マグネシウムやビタミンB6が神経を落ち着かせ、ストレスを軽減します。
- ヨーグルト:腸内環境を整えることで、セロトニンの分泌を促進します。朝食やおやつに取り入れやすい食材です。
- カカオ70%以上のダークチョコレート:ポリフェノールがリラックス効果をもたらし、気分を落ち着けます。1〜2かけを楽しむ程度が理想的。
- 卵:良質なたんぱく質とビタミンB群が豊富で、脳の働きをサポートし、精神的な安定に役立ちます。
ポイント:リラックス効果のあるハーブティー(カモミールやペパーミント)も、気持ちを穏やかにしてくれます。
腸内環境を整える食べ物(便秘や下痢対策)
生理中はホルモンバランスの影響で腸の動きが不安定になり、便秘や下痢に悩まされることがあります。腸内環境を整える食べ物を摂ることで、消化機能をサポートできます。
- ヨーグルト:乳酸菌が腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善します。朝食やおやつに取り入れると効果的。
- キウイ:食物繊維とビタミンCが豊富で、腸の動きを活発にします。特にゴールドキウイは甘くて食べやすいです。
- さつまいも:食物繊維とビタミンCを含み、便秘解消と疲労回復に役立ちます。蒸したり焼いたりして、温かく食べると体も温まります。
- 発酵食品(納豆、味噌、ぬか漬け):腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果があります。
ポイント:食物繊維は水分と一緒に摂ることで効果が高まります。水分補給を忘れずに。
生理中に避けたい食べ物
生理中は体がデリケートな状態になっているため、刺激の強い食べ物は不調を悪化させることがあります。
- カフェイン:コーヒーや紅茶、エナジードリンクに含まれるカフェインは、血管を収縮させて生理痛を悪化させる可能性があります。
- 塩分の多い食品:スナック菓子や加工食品は、体内の水分を溜め込みやすく、むくみを悪化させる原因となります。
- 冷たい飲み物や食べ物:体を冷やすと血行が悪くなり、生理痛やむくみを悪化させることがあります。
- 甘いお菓子(特に精製された砂糖):血糖値が急上昇し、ホルモンバランスを乱す原因となることがあります。
ポイント:温かい食べ物や飲み物を中心に、消化に良いものを意識して選びましょう。
まとめ
生理中は体と心が不安定になりやすい時期ですが、食事を工夫することで不調を和らげ、快適に過ごすことができます。体を温める食材や鉄分、カリウムを含む食品をバランスよく取り入れ、自分に合ったケアを心がけましょう。
また、生理症状には個人差があります。無理をせず、自分の体と向き合いながら、心地よく過ごすことを最優先にしてくださいね。
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